第12話

そう思うのはあたしだけ?!

あたしだけなの?!

この中であたしだけだったりするワケ?!





いくらモナが知ってる、把握してるゆずがあたしだけだったとして。

もしそうだったとして。

とってもモナの考えに譲歩してあげたらしたとして。

でも何であたし?

何で何も知らないあたし?

本当に意味が分からない。



あたしは“藤くん”を知らないし、きっと“藤くん”もあたしを知らない。




全く関わりのないあたしと“藤くん”がどうして知り合いで、ましてや色目を使った側と使われた側に分かれるのか、それが理解出来ない。




「今更もう、私らにはどうでも良いんだけど。それに前々からゆずってうざかったしさー」



モナの周りに居た金魚の糞、所謂“糞女子”が愉しげに笑みを浮かべる。




マジか。

あんたら、どうでもいいのか。

あんたらのリーダー的にはどうでも良くないと思うけどね?!

好きな男に自分と並べられた「ゆず」って存在、重要だと思うけどね?!




でも糞女子。まさかだったよ。

糞女子達には藤くん発言、そこまで重要じゃないのか。

何ならあたしか。

今の状況を招いたのは、うざいあたしか!

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