誰に教わった訳でもないのに。

“ここは関わっちゃだめ”

“ここは援護しておいた方が良い”

“ここは茶々を入れておくべき”

そんな風に空気を読んで自分を取り繕う。

凄まじく華麗で狡猾な生きるための術だと思う。

「何か喋りなよー？前は言い返してたじゃん？」

あたしの髪をグッと容赦なく掴んだ女子。

その力は酷く強く、日頃の憂さをあたしで晴らしてるんじゃないだろうか、と思えるほど痛くて。

でも数日前まであたしは、今考えるとなぜなのか本当に不思議になるんだけど。

うっかり思い返しちゃったりすると、実は鳥肌とかたっちゃったりするんだけど。

でもあたしは確かに、この子達と同じグループ、という種類に所属して居た。

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