第10話
「俺が、車出すから」
「え゛……あの……えっと……」
「今、夜中の2時だよ」
「は、はい」
「俺の事は迎えに来なくて良いから」
え、私が彼を迎えに行く?
「えっと......あの」
「ん、何?」
「聞き間違えじゃないですよね、私が、その貴方を迎えに行くって……」
「そうだけど、問題ある?」
問題ありありだ。
「いえ、そこは問題じゃないですけど……もしかしてですけど……うちの家に来ようと思ってたりしますか……」
「うん、そうだけど」
「あ、あぁ……なるほどです」
この人からしたら色事をしてる彼らに声をかけることも出来ないし、その家で泊まることが嫌ってことだよね……。
「あの、もし良かったらですけど……ホテルに泊まって頂けないでしょうか? 当たり前に料金はこちら持ちでの話です」
お兄ちゃんに払わせるから問題無いとして、知らない人に家を貸すことは私は出来ない。
こんな時に、両親は寄りにもよって夫婦旅行中だから。
「単刀直入に言ってしまうんですけ……私だけの家じゃないんで……1人で決めることは出来なくて……両親は旅行中ですし」
「あぁ、そう……なら君の両親に電話で許可とるよ」
「え゛……は、はい?」
「じゃあ、一回切るね」
「あっ……」
うわぁ……容赦なく、切られた。
直ぐに、お母さんに電話を掛けたが通話中。
お兄ちゃんちゃんとお母さん、お父さんって登録してるのかな……確か下の名前だった筈で普通気づかれない筈何だけど……。
旅行中にお兄ちゃんしでかして、お父さんとお母さん怒るだろうなぁ……。
いや、あのほのぼの夫婦だ……怒らない。
でも、流石に人に家を貸すのは……。
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