第21話

前を歩く社長さんに声をかける。


「あ、あの!」


ずっと、前を向いていた社長さんが私の声にやっと後ろを向いてくれた。



「ありがとうございました。私、電車なのでここで大丈夫です。


本当にありがとうございました。」




と頭を下げると、急に腕を引っ張られる。



「え!?」



急な事に驚きながらも前を見ると、私の腕を引っ張りながら歩いている社長さん。



「あ、あの・・・・」



ようやく立ち止まり、



「乗りなさい。」



目の前には、コインパーキングなんかに停めちゃいけないような高級車。



躊躇する私に、




「送って行くと言ったはずだ。」

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