無限成長の魂喰者〜俺は同じハンターまでも糧とし、無限に成長し続けるアンリミテッド・ハンター〜
無名
第1章 5人目のSランクハンター
第1話 ハンター登録
2100年4月1日。世界中で同時多発的にダンジョンが出現した。
日本では、天高く聳え立つ円柱型の塔━━━ダンジョンが出現した付近の住民を警察官や自衛隊員が避難させ、ダンジョン内の調査が始まった。
銃火器を所持した自衛隊員達が縦長の黒い楕円━━━ダンジョンの入口を潜ると、目の前に広がっていたのは森林だった。
景色が一変し一瞬呆然と立ち尽くしてしまったが、すぐに気を引き締めてダンジョン内に呑み込まれた人達の救出活動を再開した。
しかし、その途中で見たこともない生物と遭遇する。
身長は小学校低学年くらいの大きさ、肌の色は緑、釣り上がった目と高い鼻、剥き出しの歯、長い耳の生物。
未知の生物なので武器を構え、最大限警戒した上で近づくと、未知の生物はこちらに気づくなり、いきなり襲いかかってきた。
未知の生物に銃火器は効かず、自衛隊員達に死者が出たことで、やむなく撤退することになった。
そのあと、何度もダンジョン内の調査が行われ、多くの被害を出しながらも持ち帰った資源を専門の研究機関が調べ、色々な発見が見つかった。
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2110年。長い年月調査と研究が進められ、世界の生活は大きく変わった。
日常生活で消費するエネルギー源は魔力含有物━━━魔石に置き換わり、道路や建物は魔鉱石を砕いて馴染ませたコンクリートで建て直され、より頑丈な物になった。
しかし、一番の変化は〈ハンター〉と呼ばれる職業が生まれたことだ。
ハンターは、魔鉱石で製作された武器でダンジョン内に生息する未知の生物━━━魔物と戦ったり、魔鉱石を採掘して持ち帰ることが仕事だ。
ハンター達が命懸けでダンジョン資源を持ち帰ってくれるから、人々の生活がここまで変化したのだ。
そんなハンターは、命と隣り合わせの危険な職業ではあるが、一攫千金を狙える職業でもあるため、意外と人気が高い。
そして、本作の主人公━━━
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俺は今、高校の卒業式を終えて自転車を全力で立ち漕ぎしながら、ハンターギルドに向かっていた。
「ハァ、ハァ、ハァ…やっと、ハンターになれる!」
テレビや動画配信アプリでハンターの活躍を目にした時、専門学校や大学への進学を辞め、ハンターになると決意した。
駐輪場に自転車を停めると、駆け足でハンターギルドの建物に入っていく。整理券を手に取り、自分の番号が液晶画面に表示されるまで待つ。
その間にも俺と同じ学生服を着た男の子や女の子が続々と入口の自動ドアから入ってくる。
ハンターとして活躍する自分の姿を妄想して待っていると、液晶画面に番号が表示され、機械音声で番号が呼ばれる。
「こんにちは。お名前と年齢を教えてください」
「松原唯人、18歳です」
「卒業式の後、直接来られたのですか?」
「はい」
「では、卒業証書はお持ちですか?」
「どうぞ」
卒業直後にハンターギルドを訪れる学生は珍しくないが、必ず卒業証書が必要になる。
「確認しました。こちらに名前と年齢、住所、電話番号をご記入ください」
手渡された用紙に記入を済ませると、ハンター証を手渡された後、簡単にハンターの説明が行われた。
「今ではテレビや動画配信アプリでハンターの活動についてご存知の方も多いので、簡単にご説明させて頂きます」
「よろしくお願いします」
「ハンターは、活動期間や討伐実績などを考慮してE、D、C、B、A、Sの6つのランクに分けられます。最初は皆、Eランクハンターから始まります」
「ダンジョンの危険度もハンターと同じくランク分けされており、挑戦できるダンジョンは自身のランクの一つ上までです。松原様であれば、Dランクのダンジョンまで挑戦できます」
「ダンジョン資源は今の生活に欠かせない物なので、より多くのハンターに持ち帰って頂きたいのです。ですので、ハンターギルドから新人の皆様には、武器と防具、リュックをお渡ししています」
「このサービスは初回のみなので、損傷や損失した場合は、自分で買い替えるようお願いします。以上で説明を終わります。何か質問はありますか?」
「大丈夫です。ありがとうございました」
受付でハンター登録と簡単な説明を終えると、別室に移動する。そこでは、武器選びと防具の調整をする新人ハンターと職員が何人もいた。
俺は無難に長剣を選び、職員に防具の調整と着用の仕方を教えてもらい、ハンターギルドを後にした。
「よっしゃ! これで俺もハンターだ!」
早速ダンジョンに向かいたいところだが、制服のままでは動きづらいので、一度自宅に帰ることにした。
♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢
「母さん! 行ってくる!」
「ハンターは、命の危険が伴うんだから、十分に気をつけるのよ。危なそうだったら、すぐに帰ってくるのよ」
「分かったよ、母さん。じゃあ行ってきます!」
「行ってらっしゃい」
制服からジャージに着替え、運動靴の紐を結び終えた俺は、早速ダンジョンに向かった。
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