第3話

「いや、私も今終わったから一杯どうかなって思ったんだけど。

でも定時で上がるって事はまさか佐原くん?」





「ご名答。今日は優との記念日ディナーなんだよね。」





付き合ってもう4年経つんだから

そろそろ記念日くらい覚えててほしいわ。


このやり取りも何回めなんだか。




「けど莉子が呑み行こうなんて珍しくない?

なんかあったの?」





駅に着くなり私はトイレへ駆け込み

携帯を片手に器用にメイクポーチを取り出した。





「 あ、そうそうそれでさ、

3組のグループLINEにまわってきた

南丘高校38期卒業生同窓会のお知らせってやつ。

あれちゃんと出席の返信してくれた?」





「あー、そんなの来てたね。

忘れてたいつだっけ?」





「もー里花ってば本当適当なんだから。

出欠の締め切り今日までだよ?


里花の事だから後回しにしてると思ったんだよね。」





だから早めに連絡しておくんだった。

と、ぶつぶつ莉子は怒っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る