まりっじぶるー

華乃の憂鬱

第1話

「な、なにこの500って」


「なにって、披露宴の招待客の人数」


「………わたし、やっぱり結婚しない」


「──はあ?!」


「わたしには無理!!したいなら一人でして!!」


「あほか!どうやって一人で結婚できんだよ!!」


「どうにかできるでしょ!」


「こらばかの、お前小学生より常識知らないのか?」


「黙れ、勝手にしてくれ」


「ふざけんな、おい!」



ガチャッ──



「お待たせ致しました、神田様、さく…」



ドンッ!



「も、申し訳ありません!お怪我は……」


「すみません、失礼します」


「華乃っ!」


「お、お客様!!」



龍成とウエディングプランナーさんの声など耳に入らず、わたしは結婚式場内にある打ち合わせ室から足早に出た。

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