第2話
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私のクラスにはタイプの違う美しい少女がふたりいる。
ひとりは
背は日本人である父親に似たのか低く、身体は細く、胸は人並みより膨らんでいて。
嫌味なく明るく、学校行事にも率先して参加しみんなをまとめ、立場関係なく親しみやすい。可憐な花にも例えたくなる彼女は学校中の人気者でたくさんの人から慕われた存在。
もうひとりは
高い身長に線の華奢な身体。物憂げでどこか人離れした雰囲気の一匹狼。悪く言われても羨望を向けられても凛としていて、注目の的。
タイプの違うふたりの定位置は教室の中心と隅。
会話しているところはニ度三度、栗花落百永からの業務連絡の伝達のみ。それに対して来栖誓音の返事は「うん」の一音のみ。
むしろ周囲がふたりを寄せ合わなくしているにも見受けられる。
一見気取ったオーラを放ち、誰彼構わず虜にし、用を終えたら塵のように捨てるとうわさされる美少女に、誰も彼も関わりやすい愛され美少女が傷つけられないようにと、その様子はまるでお姫様を妃から守る小人だ。
ふたりを大衆に晒すだけの行事であるミスコンは同率1位。
栗花落愛護派と来栖崇拝派の対立は町を揺るがすほど。……というのはさすがに大袈裟だけど、要するに周囲の道楽や関心のひとつだ。
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