第6話
「えっ………」
逃がしてくれるのですか?わーい!!って喜べる状況か!!
「すぐ支度しろ。急げよ」
「は、はあ……ていうか何があったか聞かせてもらえませんか?」
気になっちゃうよ。
電話を切ってもわたしと目を合わせてくれないんだもの。
「…………親が帰ってくる」
「………親?って先輩の………。せ、先輩の親?!」
が、帰ってくる?!?!?!海外から?!?!?!
「お前にはあまり会わせたくない。早く出るぞ」
「え、……先輩……」
先輩はそう言って部屋を出た。
わたしに会わせたくないってどういうこと?いや、そのままだよね。そのまま………。
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