第26話 胃の爆弾、アナアクカモストレース
俺こと江部 熱斗はため息を吐く。
と言うかあのバカのせいで余計な仕事が増えていた。
『みなさん、こんばんは!今夜!私が広報部隊を殲滅し名実共に俺が最強となる!』
とか宣ってるバカがいた。
とりあえずこの前、あのエセメイドが捕まえた組織の奴らにその男の配信を見せる。
「くくく、あれは止まらんさ、闇闘技場での100人殺しのレスラーだ」
なるほど、それは確かに一筋縄じゃいかないけど…
「オタスケー」
棒読みでふらふらと吊るされてる哲平を見てたら助けなくていいかなと言う気になる。
てか、あいつの部下全員に連絡を取ったけど…
『私は今日、夜の準備があるので無理です』(小冬)
『あ?いや、勉強してる…あ、コンボミスった、あー、せっかくマスターまで行ったのに…』(紅蓮)
『主人殿が?まぁ、そんな日もありますよふわぁおやすみ』(ミーシャ)
『今、紅蓮の格ゲー見てる』(勝地)
『銃のメンテしております』(渚)
『そもそも今国外だけど、僕は』(??)
『私も国外だが?まぁ、どうにかなるだろ?え?全員拒否した?頑張りたまえエベネット』(??)
と、あいつを誰一人として助ける気がない。
仕方ないたまには俺も出るか。
「え?部長自ら?」
「いや、仕方ないだろ他に行く奴いないし」
「ほら、俺たちとか」
「一応、広報部隊という名目で行くなら指揮系統持ってる俺が行くべきだろ?」
「あ、そっか頑張ってきてくださいエベネット部長!」
「お前は後でしばく」
とまぁ、そんな感じで指定の場所に行くと。
「くくく、来たな…誰!?」
「広報部隊の指揮命令権を有する部長、江部 熱斗だ」
「なんか大物来た!?」
「つーかそんな無駄なことやめて投降しろ」
「無駄じゃないさ!こっちには人質だっているんだぞ!」
「タスケテー」
「いや、こいつが棒読みじゃなかったら俺も躊躇ってるわ」
俺の言葉に男は顔を引き攣らせているを
てか、俺悪くないか?
全部これもあれもそれもこの哲平というやつが悪いのでは?
今あいつ、男の下っ端に銃突きつけられてるけど。
てか、吊るされてる状態のやつに銃向けるんだ?
あいつ動き回って…
「っあ」
哲平がやってしまったみたいな声を出す。
哲平が相変わらず振り子をしていたら、縄が切れてその勢いと反動のまま下っ端に突撃する。
そして、
「なんかよくわからんけど倒した!」
哲平の声が聞こえる。
そして、俺は動き出す。
銃を無造作に撃ち、男の足を撃ち抜く。
そして、そのまま近接に入り…
「こんなもんだな」
レスラーだか、何だか知らないがこの程度の実力なら簡単に拘束できるのだった。
そうして後処理をして
「んじゃじゃーね、エベネットさん」
「だからエベネットじゃない!」
そんなこんなで今日の仕事が終わるのだった。
ーーーー
ほうこくしょ
痛いやつの相手をしました
ーーーー
「すぅっ!」
胃に穴が空きそう。
次回予告
ふぅ、なんか色々あったけどひと段落。
ん?何がひと段落したかって?
知らんな。
にしてもあれって1番最初に俺たちを取材した記者の人?
え?あの人、会社辞めたんだ?クビ?なんでそんなことに…
なんやかんやあってエベネットと悪巧みをする。
次回『新たな時代への予兆 俺たちの戦いはこれからだ!』
技術と記憶の中に我々は…え?打ち切りじゃないからな!?
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