離れていく距離

第7話

友達として始まったはずのあたしと牧野先輩だったけど、




吹奏楽部の中ではすぐにつきあってるって噂が広まってしまって、




あたしは正直戸惑っていた。







このままつきあっていいものか。







友達から、ってことは、よく考えたらその先に進むことが前提な訳で、




そこまではとてもじゃないけど考えられない。







さて、どうしようか…




あんなふうに言われちゃったから、拓海に相談したら、『ほら見ろ』みたいな顔されるだろうし…




大丈夫、とか言っちゃったし…




拓海の言うように、あたしって、何にもわかってなかったんだな…











牧野先輩は毎日メールをくれたり、




部活が遅くなった時は、家が反対方向なのにもかかわらず、送ってくれたり。




やっぱり世に言う、つきあってる、っていう言葉があてはまるあたし達になっていったんだ。

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