第5話

次の日の朝、いつも迎えに来てくれる拓海が来ない。




なに?朝練だっけ?

聞いてなかったけどな。




どうしたのか気になって拓海の家に行ったら、




拓海の弟の春樹に「もう行ったよ」と言われてしまった。








学校に着いて教室に入ったら、本当に拓海はもう来ていて、あたしはすぐに拓海のそばに駈け寄ったんだ。




「拓海、なんで今日、先行っちゃったの?」




「いや、なんで、って……」




そう言いながら拓海はあたしを廊下に連れ出した。

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