第21話

「俺は、幼稚園の頃から、



もう十年以上前から、



ずっと伊織だけだよ」







雅弘の手が、あたしの頬に触れる。








「伊織は俺の初恋で、



ずっとずっと、



好きな人だよ」








雅弘の吐息が近づく。












「俺が好きになった女の子は、



伊織だけ、



だよ」

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