第3話

高校に入っても雅弘は部活のバスケや生徒会なんかで忙しく、



つきあうことにはなったけど



なかなか会えなかった。





でもちゃんと電話もくれたし、



メールだってくれた。



部活の帰りに、疲れた体で、わざわざ家の前まで来てくれたりもした。







雅弘は、優しい。







いつも、



「あんまり会えなくて、ゴメンな」



って、頭を撫でてくれた。






ずっと友だちだった雅弘に、



そんなふうにされて、



あたしはいつもドキドキして、



胸が苦しくなって、



あー本当に雅弘が彼氏なんだな



って実感できたんだ。





好きだって言われたのはあたしのほうなのに、



あたしのほうが、ずっとずっとときめきっぱなし。



きっと、雅弘の好きの魔法にかかってしまったんだ。

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