第11話

夏休みはほとんど毎日紫織と一緒に過ごし、2学期が始まってからも、私達はいつもつるんでいた。


中1の頃からの私の友達、五月(さつき)と美智子を合わせた4人で、好きな男の子の話をしたり、前日のテレビ番組の話をしたり、受験に関する悩みを相談し合ったりした。


少しずつ学校やこの町になじんで来た紫織を誰もいじめなくなったので、私は心底ホッとしていた。


私達はお互いに「紫織」「園生」と呼び捨てするようになっていて、そんな小さな事でさえすごく嬉しかった。

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