第4話

ぼんやりホテルの庭園を覗いていると、花嫁さんと目が合った。


すると何を思ったのか、彼女が通りすがりの私に向かってブーケを投げて来た。


戸惑いながらも、私がそれを受け取ると、周りの人達が「良かったね!」とか「次は君の番だな」とか私に声を掛けて来た。


私なんて見ず知らずの人間なのに、気のいい人達だ。


私は手に持ったブーケを振りながら、


「おめでとう、お幸せに~!」


と新婚さんに祝福の言葉を捧げた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る