第3話
「…とんでもないとこ来ちゃったな。」
錆びれたビル、不規則に点滅するネオンの看板、街を囲う有刺鉄線の金網。
昼間だっていうのに人っ子一人見当たらない上に、街はやけに静かで不気味だ。けたたましく喚きながら鼠色の空を旋回する烏たちが、この街を監視しているようで悍ましい。
こんなところに、ほぼほぼ身一つで来たのは
「ヒィィ!ゆ、許してくださいッ!!すいませ、すいませッ…!」
───どう考えたって大間違いだ。
細い路地裏から聞こえる鈍い音。
…さっきの悲鳴から察するに殴打音で間違いないだろう。
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