信じる心と逃げない勇気

pokota

出会い

綺麗にメイクを施し、髪も時間をかけて結う。少しお洒落な格好で待ち合わせの場所へと向った。

キョロキョロと当たりを見回すが約束した人物はいない。まだ来ていないのかと、その場でゆっくりと待つ事にした。

私誘ってくれたのは大学からの友人の竹田深月（ﾀｹﾀﾞ　ﾐﾂﾞｷ）。

大学４年間、学部も学科も違う大学生活を過ごした。よく愚痴をこぼしながらほぼ毎日のように遊び歩いた大切な友人。私の４年間の恋愛をよく知る人物だ。

大学に入ってすぐの頃、私はある一人の男性に心惹かれ、交際が始まると自分の時間さえも惜しまず彼へ尽くした。…が、社会人一年目も終わり、二年目にさしかかろうとしていた時、突然振られた。

理由は他に好きな人が出来たから。

何も言えなくなった私はあっさりと彼と別れた。

悲しくて、苦しくて、やるせなくて…何もやる気なんて起きなかった。浮気ばかりな彼だったがそれでも好きだった。そんな彼への思いを忘れさせてくれたのも深月だった。

休日には遊びに誘ってくれて、買い物や旅行にだって付き合ってくれた。本当に大切な友人だ。

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