第18話

綾香と潤は


驚いて立ち上がり


その女性の方に

ゆっくりと歩いていった


だんだんと見えてきた


その女性の顔には

大きな赤いあざがあった


みいちゃん


2人は同時に叫んだ





また会えてうれしい


みいちゃんは言った


生きてたの?


私はあの時川に落ちて

おぼれる寸前だったけど


近所のおじさんに

見つけてもらって


助けてもらったの


でも、その頃すでに


父がやっている工場が

つぶれていて


給料も払えなくなった父は


私たちを連れて


この町を出て行かなければ

ならなくなった


だれにも見つからないように

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