1st floor
第1話
「ここ、か」
ある週の水曜日。
目の前にそびえ立つタワーマンション。
それを見るだけで、ポカンと口が開いてしまう。
まさかこんな立派なマンションだとは思わなかった。
いや、住所をマップアプリで検索したときに大体の目安は付けていた。
だが自分の発想がいかに貧困だったのか思い知らされるほど、目の前には想像と桁違いの物件があった。
都心の一等地に名を連ねるその場所に住んでいると言うだけで、ある程度どんな生活レベルの人か想像はしていた。
ただでさえこうして訪れる家は裕福な家庭が多い。
それは理解している。
しかし、その概念さえあっさりと塗り替えるマンションだった。
ここに住んでいる人は明らかに違う世界の人だ。
マンションの近くを歩いている人の服装や持ち物を見るだけでもそれが分かる。
広いエントランスに、コンシェルジュ付きのマンション。
こんな場所に足を踏み入れるのが、いかに身分不相応なのか分かっているだけに追い返されやしないかと怖気づいてしまう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます