第28話

……それから、のオレらは。


「お~の~れ~はアホだ!!」

屋敷に、オレの声が響き渡る。

「あはは!!今度はもう言い切られちゃったねえ」

にっこりと笑う蒼貴。


……笑い事じゃねえって。

「どうしたら!!おととい片付けた部屋が、こんなになるんだよ!?」

蒼貴の部屋が、足の踏み場も無いくらい、散らかっている。

おとといはオレが完璧なまでに!!

ゴミを捨て、ほうきで掃きだし、窓やら床やらを拭いたというのに。

なんだよ、この有様は……。

床はゴミ(としか思えない)で歩く場所がねえし、窓には何故かインクがとんで、飛沫模様ができてるしよ。

あああああ!!

あったま痛てえ!


つ~ことで、全く変わりのない生活をしている。


……時々蒼貴が夜中出かけていくが、それはもう、当たり前のことっつ~ことにしている。

だって、蒼貴はオレの主人なんだから。

オレは蒼貴に仕えるのみ。

だって、事件にもなってねえし。

これでいいってことで。

「蒼貴!!部屋片付けるから、いるもんといらねえものに分けろ!分けたら部屋を出てくれ。これからは、オレの仕事だ」

蒼貴に頼みごとをし、今日もオレは召使いの仕事をする。

天気もいいし、掃除日和だな!っと。

蒼貴との、この生活が、続くようにと祈るばかりだ。

オレは深呼吸(のようなもの)をした。


END.

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