第12話 釣り人を突き落とす

黒川の死後、関西の裏社会は、再び新たな勢力争いの渦に巻き込まれた。そんな中、健太と城島は、次の標的を定めていた。それは、表向きは慈善事業家として知られる、実業家の堂島だった。

堂島は、裏では巨大な麻薬組織を運営し、関西の闇社会を牛耳っていた。彼は、表の顔と裏の顔を使い分け、警察の捜査を掻い潜っていた。城島は、堂島の悪行を暴き、彼を裁くことを決意する。

「堂島は、関西の闇の帝王だ。彼を放置すれば、さらに多くの人々が犠牲になる」

城島は、健太にそう語った。健太もまた、堂島の悪行を知り、彼を止めることを決意する。

二人は、堂島の動向を監視し、彼の弱点を探り始めた。そこで彼らは、堂島が週末になると、必ず一人で海釣りに訪れることを突き止める。

城島は、この海釣りを利用し、堂島を排除する計画を立てる。計画は、シンプルかつ大胆なものだった。

「堂島を、海に突き落とす」

城島の言葉に、健太は驚愕した。しかし、城島の決意の固さを知り、彼に協力することを決意する。

計画実行の日、健太は、釣り客になりすまし、堂島の近くで釣りを始める。一方、城島は、小型ボートを操縦し、堂島のいる堤防へと近づいていた。

堂島は、釣りに夢中になり、周囲への警戒を怠っていた。その時、城島は、ボートを堤防に近づけ、堂島に体当たりする。

堂島は、バランスを崩し、海へと転落する。彼は、必死に助けを求めるが、城島は容赦なくボートを操縦し、彼を海へと沈めていく。

健太は、その様子を静かに見つめていた。彼の表情は、冷酷さと決意が入り混じり、複雑なものだった。

事件後、警察は、堂島の失踪事件として捜査を開始する。しかし、証拠は一切残っておらず、捜査は難航する。

堂島の死は、関西の裏社会に大きな衝撃を与えた。そして、健太と城島の存在は、裏社会の住人たちに、さらなる恐怖を与えることとなった。

物語は、海釣りを舞台にした大胆な殺人劇を通して、悪を裁くことの難しさと、その代償を描く、緊迫感溢れるクライムサスペンスとして、新たな展開を見せる。

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