第21章 – 大学は見た目通りではない!
長い夜の思索の末、アイリスとセリーヌは、この大学には何かおかしいと確信した。
襲撃は単なる偶然ではなく、誰かが背後で糸を引いている。
しかし、それは誰なのか? そして、なぜ?
幸い、二人は好奇心を放置できるタイプではなかった。
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危険な証拠の発見!
翌朝早く、アイリスとセリーヌは襲撃が起きた現場へ忍び込んだ。
大学の管理者による警告も、設置されたバリケードも無視して。
アイリス:「さて、私たちの推理が正しければ、何か重大な証拠を見つけるはず。
それとも単なる好奇心旺盛な少女たちってだけかしら?」
セリーヌは地面を調べながら、何か光るものを見つけた。
セリーヌ:「ねえ、これって…スマホ?」
部分的に壊れたスマートフォンを拾い上げ、電源ボタンを押すと、未読のメッセージが表示された。
> 「第一段階は成功。ターゲットはまだ大学にいる。次のステップの準備をしろ。」
アイリスはそのメッセージを声に出して読み上げ、セリーヌと視線を交わす。
アイリス:「ターゲット? ってことは、襲撃は偶然じゃなくて、誰かが狙われたってこと?」
セリーヌ:「つまり、誰かが標的にされていた…?」
二人は顔を見合わせ、ある可能性に気づく。
アイリス:「まさか…」
セリーヌ:「イーサン?」
一瞬の沈黙の後、二人は吹き出した。
アイリス:「いやいや、それはないでしょ! イーサン!? 誰があいつを狙うのよ!」
セリーヌ:「もしかして、誰かを怒らせすぎて命を狙われたとか?」
アイリス:「まあ、それはあり得る。」
だが、冗談を言っている場合ではないことに、すぐに気がついた。
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謎の人物が知りすぎている…!
メッセージを分析していると、背後から声が聞こえた。
「他人のものに手を出すのは賢明ではない。」
振り返ると、そこには長身で、反射するメガネをかけた不気味な雰囲気の学生が立っていた。
アイリス(腕を組んで):
「ほう、"何でも知ってるマン" のご登場ね?」
セリーヌ:「警告しに来たの? それとも知識をひけらかしに?」
謎の男は半笑いで言った。
「ただ忠告しておく。すべては見た目通りじゃない。ターゲットも、君たちが思っている相手とは違う。」
そう言うと、彼は二人の質問を遮るように、人混みに紛れて消えてしまった。
アイリス:「えっ…今、消えた?」
セリーヌ:「いや、私たちが安っぽいスパイ映画に入り込んでるだけよ。」
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イーサン、新たなトラブルに巻き込まれる!
その頃、イーサンはまったく別の種類の災難に直面していた。
大学の事務室に呼び出された彼は、学長の前に座っていた。
机の上には、彼とエヴァがキスしている写真が置かれていた。
学長:「説明してもらおうか?」
イーサン:「えーっと…これは、その…僕とエヴァが…えっと…」
隣に座るエヴァは、冷や汗をかきながら必死に弁明する。
エヴァ:「誤解です! これは…その…偶然!」
学長:「大学には、こういう公然の振る舞いに関する明確な規則がある。責任を取ってもらう。」
イーサン:「ちょっ…まさか退学!?」
学長:「いや、ただ寮の部屋を変更してもらう。」
イーサン:「えっ? 誰と?」
その瞬間、ドアが開き、満面の笑みを浮かべたジャックが入ってきた。
ジャック:「サプライズ、ルームメイト!」
イーサンは頭を抱えた。
イーサン:「ありえない…これ以上、僕の人生が悪化することなんて…」
ジャック:「信じろよ。まだまだ悪くなるぞ。」
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スパイ発見!
イーサンが意気消沈している頃、アイリスとセリーヌは大学の図書館でメッセージの手がかりを探していた。
すると、図書館の隅で誰かが小声で電話をしているのが聞こえた。
「…ああ、すべて計画通りだ。第二段階に移る。」
アイリスとセリーヌは顔を見合わせ、そっと近づいた。
そして、その人物が振り返ると…
アイリス:「…え? 文学の教授!?」
教授は目を見開き、慌てて逃げようとしたが、セリーヌが襟を掴んで引き戻した。
セリーヌ:「さて、5秒で説明しろ。さもないと、お前をサンドバッグ代わりにする。」
教授(動揺しながら):「ち、違う! 私は敵じゃない! ただの伝令だ!」
アイリス:「もうこれ、完全に安っぽいスパイ映画じゃん…!」
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真の敵との対峙!
教授を脅して話を聞き出すと、大学の中には秘密組織が潜んでおり、特定の人物を狙っていることが判明した。
だが、イーサンではなかった!
その時、突如として図書館のドアが閉まり、一人の仮面の人物が現れた。
「お前たちは知りすぎた。」
セリーヌ:「おおー、ついにクライマックスシーン?」
アイリス:「いや、今はふざけてる場合じゃない!」
仮面の人物はナイフを取り出したが、アイリスが一瞬で飛び込み、胸に蹴りを入れた。
仮面の男は本棚に叩きつけられる。
セリーヌ:「私たち、アクション映画の主人公みたいじゃない?」
アイリス:「少なくともイーサンよりはマシね。」
その瞬間、大学の警報が鳴り響いた。
そして二人は気づく――これは、さらなるカタストロフの序章に過ぎないと。
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つづく…!
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