春の嵐

織風 羊

第1話 春の嵐



 穏やかな昼の天気とは打って変わって風が早くなる


 次第に雨が降り

横殴りの風とともに

光が天を走る


 後に続く轟音は

民家に影響を与えていないだろうかと思わせる


 もしも

誰も被害を受けていないとするならば

この風を感じていたい


 この光を感じていたい


 この轟音を感じていたい


 自然を受け入れたい


 もしも許されるのであれば

奈落の底から這い出る道であるのであれば


 その音と轟音が

愛するあなたへの合図となれるならば


 私は

その光と音を

あなたに届けたい

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