愛してる愛してた愛してる。

春流乃 丸督

同級生

愛してる愛してた愛してる。

同級生の侑兎ゆうと

1個下の辰哉しんや

侑兎の兄弟妹は皆、動物が名前に入ってる。私は綱元つなもと凛乃りのって、、ちょっとシワシワネーム寄りだから。侑兎の兄弟妹の名前はかなーり、羨ましい。


侑兎は野球留学で、、最初お母さんと侑兎だけだった。侑兎のお父さんが支社を変更して、仕事バリバリしつつ、侑兎の家族も引っ越してきた。


うちの通う進学校は文武両道で、野球とサッカーと、アメフトが強い。あと、バレーは女子が強い。女マネは女子の憧れだ。


私も高校入ったら野球部のマネージャーやりたい、、と思って調理科に入った。栄養管理士目指してる。

お母さんと同じ仕事。


侑兎は砂ちゃんを溺愛してる。初めて見た時、、小さな砂ちゃんが侑兎のほっぺにキスしてて、まさか、付き合ってるの?と思ったら。多川たがわすなこ琥。彼女は多川三兄弟妹の、末っ子で。

砂ちゃんは侑兎にベッタリだった。そして、侑兎もめちゃくちゃ満更ではないようで、それもムカついた。

「凛乃、今日もかわいいね」と、ニコニコ近寄ってきて。抱きしめようとする侑兎に、照れる。ちょ、待って。「なに?どしたん凛乃」と、、侑兎が私の名前を呼ぶ時いつも漢字に見える。

凛も乃も、ハッキリ発音してくれる。

だから、弱い。

野球真面目にしてて、、ガチで小学校からクリクリ坊主なとこも。ドイツ出身のお母さんの為に、、英語と日本語一生懸命勉強してて、通訳出来るくらい頑張ってることも。陽に透かすと金髪の髪も。青緑の綺麗な目も。大きな手も。愛してる愛してた愛してる。この人の前だと、なにか自分がとても小さな小さな女の子で。しかも、どこかの国のお姫様みたいに扱ってくれて。その手で包まれて、抱きしめられると何度も鳴きたくなる。声をあげて。この人には自分が、どう見えてて私はほんとに、この人が居ないとダメです。「凛ー乃っ。どした?もっと喋れ」いや、ちょ。ほんと、この人の事わたし、、わたし。

貴方が居るから、、管理栄養士の道にスポーツの栄養管理もやりたいな、ってなったし。部活の時はお互い素っ気ないけど、、部活終わりにわたしの仕事終わるまで待っててくれて、二人でとか。野球部の子らと帰るのも好きだし。皆でカラオケ行くとマイファス上手いのも好きだし。

こんなに好きで好きで。だから、あまりに好き好ぎてムカつく。この人だけで、わたしをまるっと全て占めてて。16歳の私の全ては侑兎でできてる。

わたしの夢には最近ずっと、、かわいいお母さんになるが追加されて。砂ちゃんと仲良しなのも、かわいいし。辰哉も、いい子だし。侑兎はほんと、人気者で。困ってる人居たら助けなきゃ気が済まない奴で。最近はスペイン語とか、ドイツ語も学び始めてて。一緒にドイツ行きたいねって、最近二人になるとよく言うのは。お母さんのお父さんお母さん、、侑兎のおじいちゃんおばあちゃんがドイツに住んでるから。侑兎のお母さんはカナダに留学してて、侑兎のお父さんと出会った。お互い一目惚れで、、熱々だ。

侑兎のお母さんはバイタリティに溢れてていつも走り回ってるイメージ。眉はカキッと、アイシャドウは涼し気で。まつ毛がめちゃくちゃ長い。ちょっとお人形さん風でもある。そこら、侑兎も血を引いてるなって、濃い顔してる。

わたしの大好きな侑兎の顔。

愛してる愛してた愛してる。

ずっとずっと、

侑兎の一番になりたい、と思ってた。めちゃくちゃアピールして、顔覚えてもらって。高一の夏から付き合ってる。

侑兎のこと、、

ここまで好きなのはわたしだけではない。

でもね、ちゃんとアピールし続けるのが大事だと思うんだ。

砂ちゃん見ても怯まなかった。

侑兎ママに怒られても、、

ちゃんと素直に聞いて、弁明もした。


侑兎に負けないように勉強も頑張ってるし、、なんなら、侑兎より国語と家庭科と、、物理なら私の勝ちだよ。

理数系は他は負けてる。



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愛してる愛してた愛してる。 春流乃 丸督 @haruno-marumi

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