第2話

今日も定時に仕事をあがる。

繁忙期も過ぎたので最近はほとんど定時上がりだ。



ビルを出ると、ビル風が容赦なく吹きつける。

本当に寒くなってきた。



そろそろ冬本番だろうか。



寒さが苦手な私はマフラーの中で首を縮めた。





その日いつもと違ったのは、スーツを着た黒髪の背の高い男の人が柵に腰かけていたことだった。



スーツをビシッと着ている割にはどこか気怠そうに座っている。



顔が小さいし、鼻が高い。

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