第6話
ヨリコ「え?」
ヨリコ「どいうこと?天◯門事件て確かCNNニュースで見たけど中国の北京の学生が弾圧された事件じゃないの?
それがどうして日本人が通う外国語学園とかと関係あるの?」
ヨリアキ「彼女は元々クリスチャンの宣教師でキリスト教の伝道の仕事を仕事を生業にする人なんだ彼女は高校出てから18歳でジョィ(奮起)
して積極的に教会の人たちと一緒に街頭伝道をしていたんだ 僕が彼女と出会ったのは大阪 梅田の歩道橋の上で彼女がビラまきをしていて
偶然話しかけられたのがきっかけだった 彼女から説明を聞くまでは 生徒に聖書を配布するミッション系の私立高校 出なのに
僕は全くキリスト教もよくわからず興味もなかったんだ でも彼女と縁があり付き合い始めて数か月
お互いの仕事の関係上なかなか二人で逢えないので毎月手紙をたくさん書いて文通をしていたんや、、
そして彼女の手紙からイエスキリストのことを学んで彼女と会った時に洗礼を受けたんだ
でも”自分が聖書を読んでの会話”が彼女と出会っても ほとんどなかったので 彼女が僕に対して教える努力をしても
僕はほとんど無関心というか普通のカップルなら男はこうすべき 女はこうあるべき だということばかり考えていたんだ
つまり彼女に対して我がままばかり言っていたのさ でも彼女が教会へのカンパで生活しているのを知って
毎月1万円だけど現金書留で送っていたよ そんな少ない金額でも彼女はとても喜んでくれたし
お互い年4回しか会えなかったけど僕は幸せを感じていたんだ そしてそんな彼女がある日おなじ教会の人たちと
「インドや中国ではまだキリスト教も知らない人たちがいるので伝道に行きたい」といったので僕は
彼女に対して彼氏として十分な援助もしてやれなかった負い目もあり 直感的に”彼女の行動を妨げたはいけない”と思ったので彼女が中国へ日本人
留学生として最初は上海の外国語学園にそのあと北京の外国語学園に行ったんだ」
ヨリコ「ヨリアキさんその話おかしいよ普通 日本の教会関係者のシスターが わざわざ
あんな共産主義の中国に危険を冒してまで伝道か何か知らないけど行くかな普通?」
ヨリアキ「こんなこと誰にもわかってもらえないよね普通 そりゃ僕が寺の子なのにクリスチャンになったことで
うちの実家の母は激怒して”仏さんのおかげで飯食って大きくなったのに恩をあだで返すキ〇ガイ”なんてひどいことも言われたけどね
でも母が心配する”輸血を拒否して子供を見殺しにする”アメリカの出版系キリスト教”じゃないんだよ
よく考えたら仏教でもまともなとこは辻説法もするし キリスト教でも街頭ですべての人に対して真剣に神の愛を伝道するのは とてもまともな宗教なんだよ
そう思っていたので彼女の支援をしていたんだ しかしあの事件以来 彼女からの手紙が途絶え 彼女の実家に聞いても
おなじ教会関係者に聞いても彼女の行方が分からないんだ未だにね」
ヨリコ「私は宗教を信じない 宗教信じていても誰も幸福になった人はいないわ 絵空事だよ」
ヨリコ「信仰による絵空事より私は実際に人を救う弁護士になりたいのヨリアキさん」
ヨリアキ「へ~~そうなんやすごいなぁヨリコさんそんなヴィジョンがあるなら君の両親も楽しみにしてるんじゃないの?」
ヨリコ「ねぇ家族ってなぁにヨリアキさん?親が子供の夢を無視すること それとも親は自分の娘が将来まともにそれなりの結婚してほしいとだけ思うことなの?」
ヨリアキ「そりゃそうだとおもうよ子供がどんな道行こうと親は子供が幸せになることを願っているし俺みたいに母は毎回怒っているけど それでも 年2回だけど 田舎にかえったらコメや食料くれるしありがたいと思ってるよ」
ヨリコは最初ヨリアキの話をじっくり聞いていたが自分のこと聞かれて顔の表情が険しくなっていた
ヨリコ「ごめんなさいジュンさん立ち入ったこと聞いて」
そのヨリコの声は笑顔を取り繕うような表情であった
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