第28話 理不尽な現実

5月20日の木曜日、アフターピル代を渡した19日水曜日の代わりにデートをすることになった。


美和さんについて募集の内容について聞くと、募集は本番の相手を探すのではなく、車内プチ、つまり車の中でフェラチオをして抜くサービスを募集していたらしい。車内プチのメリットは2つあり、ひとつは15分程度でサクッと稼げること。ふたつ目は車で来てくれるから、自分は移動しなくてもよいこと。(本番だと待ち合わせ場所まで電車で行っても頻繁にドタキャンされてしまい電車代が無駄になる)デメリットは、単価が安いことである。本番だと20000円稼げるが、車内プチだと7000円〜8000円が相場なので数をこなさないといけない。先日、募集で酷い目に、あったから、車内プチの募集をしていた。と言い訳していた。


ハルは、19日の夜、美和さんと喧嘩してしまったので20日の木曜日は是が非でも抱きたかった。そんな想いを抱きながら、小雨が降る中、難波グランドビルからほど近いホテルに入った。

今月は15万払う約束なので15日に渡した7万に加えて8万円を袋に入れて渡した。


美和「ハルさんだけにしたい。ありがとう」

美和さんとシャワーを浴び、ベットでフェラチオで勃たせてもらい、挿入を試みる。でも、この日も何度も試みたができなかった。


ショックである。生ならできると思っていたが、無理なのである。絶望感とお金を払いつつも結ばれない理不尽な現実がハルを襲う。


失意の中で、美和さんと別れ、ホテルからの帰りの地下鉄で美和さんの募集通知がハルのメールに入る。また、他の人を募集している。思わず不満が爆発した。

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