30歳男性R.Hさん「ペットを飼いたいけど別れが怖い」
【お悩み】
初めまして。
都内在住、30歳の独身男性です。
最近、一人暮らしの寂しさに耐えかねて、猫を飼おうと思っています。
でも、猫を飼うとなるといずれ私よりも先に死んでしまうと思うと、今から別れが怖いです。
みんなどういう風に、いずれ訪れるペットとの別れについて、折り合いをつけているのか知りたいです。
よろしくお願いします。
【お答え】
私も小さい頃、実家で犬を飼っていました。
「キー」という名前の、柴犬です。
多分両親と一緒に散歩をしたり、庭先で一緒に遊んだこともあるはずです。
ですが正直、あまり記憶はないのです。
というのも、キーは私が3歳の頃に亡くなってしまいました。
キーとの思い出の中で一つ、鮮明に覚えているのが、別れの瞬間です。
おそらく私は"死'というものを、まだ深くは理解していなかったのでしょう。
キーがどのように亡くなったのかは覚えていませんし、「死んでしまって悲しい」と感じた記憶もありません。
ただ、亡くなった時に、私の祖父母も両親も、みんな泣いていました。
みんなが泣いているのを見ていたら、私も悲しい気持ちになり、気が付いたら泣いていました。
何かキーに悲しいことがあって、みんなが悲しんでいて、私も悲しかった。
これが唯一の、私とキーとの思い出です。
言わずもがなですが、ペットという存在は、愛を注げば注ぐほど、家族の一員としての愛情が芽生えます。
だからこそ、ペットとの別れは辛く、厳しいものです。
でも、それだけ悲しめるということは、それだけ愛した証拠です。
今、私はペットは飼っていないですが、R.Hさんの気持ちは痛いほど分かります。
私も猫が大好きですが、別れのことを考えたら、3歳の自分の思い出が蘇ってきて悲しい気持ちになります。
そのためか、なかなか飼う踏ん切りがつかない日々です。
ただ、ペットは別に飼わなきゃいけないものではないです。
身勝手な言い方になってしまいますが、猫との別れが怖いなら別に無理して飼わなくてもいいのではないでしょうか。
野良猫を追いかけるでもよし、猫カフェに通うのもよし、猫との触れ合い方なら無数にあります。
でも、R.Hさんは猫を飼う前から、まだ見ぬ猫との別れを怖がるほどに、しっかりと愛情を注げる、素晴らしい人間です。
だからこそ、これまた身勝手な言い方になってしまいますが、R.Hさんには猫を飼ってほしいとすら思っています。
そして猫を飼ったら、もはや”飼う”のではなく、一緒に”暮らす”という感覚で接してあげてください。
きっとR.Hさんも猫も、幸せな人生を歩めるはずです。
そして、いずれ訪れるペットとの別れは、愛情を注げる人間だからこそ、R.Hの心に暗い影を落とすでしょう。
ですが、そんな辛い出来事からも立ち直る勇気も、置き土産としてもらっているはずです。
もし猫を飼い始めたら、今度ぜひ自慢してください。
でも、まずは都内で、ペット可の物件を探すところから始めてください。
多分ちょっとだけ、難航します。
そして、倩と書いていたら、私もいずれ訪れる愛する人たちとの別れの時を考えてしまい、少し悲しい気持ちになってきました。
こんな思いをするくらいなら、時計の針が永遠に止まってしまえばいいのに、とすら思います。
元からか細かった手も、歳を重ねるにつれて更にか細くなっているのを感じます。
優しく包容力のある声も、年々掠れているように感じます。
それでも変わらないのは、私を想い続けてくれている、特大の愛情です。
だからこそ、もらった愛情よりも更に大きな愛情で、私は最期まで応え続けます。
たまには甘いものでもプレゼントしようかな。
明日からもまた、今ある愛情を大切に、生きていきましょう。
ありがとうございました。
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