第40話 何故か王家が!
そして残りの祭は後1日、俺が金持ちになるか決まる。
クレアさんは、事情を確認するために冒険者ギルドに行ったので、今の護衛は『牙と爪』達だ。
「マサシ、また缶を出したんだろう、クッキーは公爵家に売りに行くのか?」
「あまり売っても公爵家が大変だろう、他の所に売りに行きたいけど、当てが無くて困っているんだ」
公爵家だって馬鹿では無い、このクッキーは祭の価格、高額すぎてもう値は下げれない、後は上手く捌くしかない、恨みを買わない様にね。
トントンドアを叩く音がする、みんなが剣や杖を構えて臨戦体制。
「すいませんお客様、下にお客様を指名する方が来ています、下までお願いします」
どうやら俺にお客様が来たみたいだ、さてどうしようかな?
「私が見てくるね」
「一緒に行こう」
カレンさんとゴーグさんが下に見に行ってくれるみたいだ、2人は部屋から出て行く。
少しして、部屋に戻って来る。
「マサシ、礼儀は知っているか?」
「礼儀って?」
「王族に挨拶するやり方だ、下にいる子供は王家の王女様だ、何番目か知らないけどな?」
「公爵家のお嬢様じゃないの?」
「騎士の紋章が王家だ、それだけは間違い無い」
どうやら王族が来たみたいだ、なんだろうね?
仕方なしに出て挨拶をする。
「初めまして、マサシと言います、貴女はどちら様ですか?」
(おいおいマサシ、さっき説明しただろう王族だ王族)
カレンさんが耳打ちしたけれど、俺はここの国の住民でも無いし、今の所は住所不定の自由人だからね、あゝ冒険者で商人かも知れないけど!
「初めまして、ゴルデアップ王国第三王女のミリーナ様です、先日公爵家のお茶会に行きまして、美味しいクッキーを頂きました。
納入先がこちらだと言われたので、こちらに買いに来てます、よろしければ何缶かをお売り頂けますか?」
隣の侍女さんが説明してくれた、ただ毒味と価格はどうするのか? 俺が思っていると続けて言って来る。
「金額は公爵家からお聞きしています、毒見に関してはここで何名かで食べて、確認させていただければと思っております。どうでしょう?」
どうと言われても、何缶いるのだろう、1日2缶で今の手持ちは8缶! 後2缶は今日も出せるけどね。
「手持ちは8缶程有りますけど、何缶を御入り用でございますか?」
メイドさんは王女様に耳打ちしている。
しばらくして考えが纏まったのか、俺の方を見て手を出す、5本の指と3本の指、合計8本だ!
「ええと全部ですか?」
頷く王女様! そして侍女さんが言ってくる。
「では、此処で買ったことは他言無用です、金貨100枚お支払いします」
口止め料込みで貰ったので慌てて部屋に戻って缶を持ってくる。
テープを取って一つずつ開けて、毒見をする事にするけど、手をあげる奴が一杯いる。
「指示してください、どれも保証しますけど確認の為です」
そして1缶ごとにクッキーを抜いて、俺達と侍女さんが食べる。
王女様は最初は羨ましい顔をしていたけど、みんなが美味しそうに目を閉じていると怒り出した。
「私も食べる!」
それには侍女さんも困り、慌てて缶を持って馬車に乗り込み帰って行った!
またボッタクリ料金で売れてしまった、後は今日1日で終わりだけどね。
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