第5話

「でもお前ら、高瀬に告ろうとか考えてんじゃねーぞ?」



「そうだぞ、あいつには一途に想ってる子がもういるんだからな」



「そんなことわかってるよ。ただファンみたいな感覚で言っただけだし」



「でも高瀬くんわかりやすいよね~。あれだけ好き好きオーラ出てたら誰も近づけないよ」







クラスメイトのその会話に、あたしは思わず固まる。





え…?今、なんて……?







「え…高瀬って、好きな人いるの…?」



「え!真由美気づいてないの!?」



「マジか!俺らてっきり気付いてるのかと…」








…ふーん。そうなんだ。





高瀬にはもう、好きな人がいたんだ。しかも、あたしだけ知らなかったなんて。






…ははっ。なーんだ。あーあ。あたし告白する前に失恋しちゃったよ。





今は高瀬の隣にいれるけど、もしその好きな子と両思いになったら、





その子が高瀬の隣に並んで、あたしはそれを後ろから見てることしかできないんだ。





やばい。結構、キツいなぁ…。

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カタセさんとタカセくんの苦労 @riri_3

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