第24話
私はしゅるしゅると帯を解いて、お藤さんから教わったとおりに着物を直した。
そしてその場に座った。
「何で殴られてたの?」
沖田さんが後ろを向いて刀の手入れをしたまま私に聞いてくる。
「私が……弟を殺したからです。」
「ふ~ん。」
「私は人殺しなんです。」
「君は人を殺したことがない目をしているけどね。」
そう言うと沖田さんは振り向いて、手入れをしていた刀をビュッと私の首筋に当てて冷酷な目で私を見る。
「本当の人殺しはこういう目をしているんだよ。」
しばらく私を見つめた後、沖田さんは刀を鞘にしまう。
「人を殺したというよりは……君のせいで死んだ…違う?」
「……そうです、私のせいで……死にました。」
私が友達と遊びに行くときいつも弟は私のあとをついてきた。
そんな弟が邪魔であとをついてきた弟をまこうと走ったとき……
キキキキ…!!!!!!
ドン!!!!!!
弟はそのまま息をしなくなった。
その日から親からの虐待が始まった。
親は弟のことをすごく可愛がっていたから。
『あなたが死ねばよかったのに。』
『なぜ勇太が死んでお前が生きてるんだ。』
そう言われ続けた。
私を見ると両親は憎しみが湧くらしい。
私は条件付きで愛された。いい子だったら愛してあげると……。
でも、弟が死んでからはそれすらもなくなった。
私は母の連れ子。でもその母親とも血の繋がりはない。
お父さんが母と再婚してすぐに死んでしまったから。
「ねえ、両親に殴られてるってどんな気分?」
沖田さんが私に聞く。
「……何も、何も考えていません。ただその時間が終わるのを待つだけです。」
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