第10話

「斎藤はどうだ?あいつも情には流されないと思うぞ。」




「甘いですね、土方さん。一くんだって情が湧かない保証はない。」




「普段、人と群れない分、一度心を許したらこの子を守ろうとするかもしれない。それにああ見えて一くんは案外仲間思いなんですよ。」




「僕は情になど流されません。大切な命をすぐに投げ捨てようとする女も嫌いですから。」




「なら、総司にするか……。姫川くんだったかな?くれぐれも不審な行動は慎むように……。」




「……はい。」




「歳、この子を他の女中に紹介してあげてくれ。それと女中から着物を借りてあげてくれないか?いつまでもこの格好でいさせるわけにはいかないからな。」




「分かったよ、近藤さん。」




「おい、お前、雛っていったな?雛、俺について来い。」




「さっそく呼び捨てですか……。」




「何だ総司、何か文句でもあるのか?」




「いえ……。」




「雛、行くぞ。」




「はい。」




土方に連れられて雛は女中に挨拶に向かった。

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