悪魔の子カンサ

【傍若無人】

10ヶ月の時が経ち、遂にドルマリカの息子は誕生した。


カンサと名付けられた息子を、我が子と信じて育てるウグラセナ。

パヴァナレカは沈黙を守り続けていた。


やがて成長したカンサは、その悪い性質をさらけ出す。


ライバルの悪魔が治める国に攻め入り、子供達を殺した。

そして、敗北したマガダの王ジャラーサンダに彼は言う。



「王女を二人渡せ!この俺様が娶ってやる!」



逆らえず、娘を差し出すしかないジャラーサンダ。

こうして妻を得たカンサは、次の標的を父に定める。



「カンサ!何故にこのような事を!」



「はーっはっはー!貴様の時代は終わりだ!これからは俺様の時代なんだよ!」



ウグラセナ王を監禁し、王位を奪い取ったカンサ。

彼はヴィシュヌ崇拝を禁止する。


この悪魔の子は、征服によって王国を拡げ、また、多くの罪を犯した。



悪魔の子カンサ。

彼は悪魔を従えていた。


地上で暴れる悪魔達。


神と悪魔のバランスが崩れ始める──。

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