赤い宝石のボディーガード

最悪な贈り物@萌えを求めて勉強中

第1話

タオルを握って私は更衣室のロッカーを開ける。

そして服を全て脱ぎ、タオルを体に巻き付けて、誰も居ないお風呂の扉を開けた。

一般家庭には無いような旅館かと勘違いするかのような大きなお風呂。

シャワーが数個あり、それぞれに鏡がついている。

まずはお風呂に近づいて、水面を眺める。

怪しい影は無し。

そして、私は扉に一番近いシャワーへと胸にタオルを巻き付けたまま、座る。

そして、シャワーヘッドを握って、持ち上げずに手前に引く。

すると、ガチャと音がして鏡が手前側に開いた。

「あ」

言いながら鏡の中から姿を現したのは赤い宝石を胸元に付けたタキシード姿の青年だった。

右手には一眼カメラを持っている。

私と、同じ16歳ほどの青年。

そして、私はその私のお風呂に侵入した青年に向かって叫びながら拳を思いっきり振る。

「スゥー…なんで隆一がここに居るのよー!!!!!!」






服を着ている青年、卜部隆一は、殴られた頬を押さえながらお風呂の中で正座していた。

「で?ボディガードの貴方が何故私の裸体を一眼カメラで撮ろうとしていたのかしら?」

私は腰に手を当ててそのボディーガードを見下ろす。

「お、お嬢様!!!よく考えてください!!!もしかしたら敵はバスタイムに襲撃してくるかもしれません!!!」

隆一は、私に向かって純粋で美しい目を向けると、私は少し押されながらも「まぁ…そうね…」と答える。

「つまりですよ!!!お嬢様を守るため!!!私はお嬢様の警護をしていたのです!!!!おわかり頂けたでしょうか…?」

「じゃあ、一眼カメラを持っていた理由は?」

「え?あ…そ、それは…」

「答えてくれたら脱ぎたてのパンツあげるわ」

「裸体を撮影して自分の部屋に飾りまくる予定でした。」

バァァァァァァン!!!!!!!!

とてつもない轟音を鳴らし、私は眼の前の変態に向かってキックをかました。

その変態は頭に蹴りを入れられ5m程吹っ飛んだ後、扉へと突き刺さり、そして脱衣場へと飛んでいった。

「はぁ…毎日やってよく飽きないわね…」

と、私は呟く。

「なんか今凄い轟音が鳴りましたけど何事ですか!?」

すると、轟音を聞きつけたメイドが脱衣場へと突入。

「こ、これは!!!隆一様!!!!昨日手錠かけて牢屋に閉じ込めておいた筈!?」

私はメイド達に「いつものようにお仕置きしておいて」と言うとメイドは、承知しましたとだけ言って隆一と共に去っていった。

そして、私はお風呂に入る。

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