神と人が対立する世界で俺は神殺しの任を遂行する
小文夜久
第1話たった1つで全てが変わる
俺は優秀だ。そんなことを毎日思う。
まず父親は俳優、母親はアイドルだ。そんな俺の顔はかなり整っている。そして親は2人とも亡くなり、俺は2人の遺産で家も裕福なのだ。
つまり全てが完璧なのだ。そんな俺は式宮翔也だ。俺は、将来大人になったら親のようにはならないように、恨みを買わないようにし、そして俳優などのような職には就かず、大手企業に勤めるこれが今の俺の将来の夢だ。
そのために俺は、中学生の時から1日に8時間勉強して、高校生になった今でもそれを続けた俺は、学年で1位を取り続けている。そして俺はクラスで人気なのだ。何もかも上手くいっている。
そんな俺の名前は月柳晃だ。
そして今の俺は高校3年生でもう受験も近い。
そんな俺にも弱点がある、それは幼馴染の
上城絢花だ。昔の俺の秘密を色々と知っている。
そしてそれをバラされると学校での印象が悪くなる。だから
「晃〜。何してるの〜」
こうやって来たら全力で逃げる。
「ちょっと待ちなさいよ。」
何今回は追いかけて来るパターンだと!?スピードを上げるしかない。
「うおーー」
これが俺の全力だ。さすがに着いて来れなかろう・・・
「待てって言ってんだろうがー!」
まじかよ。しばらくの間追いかけっこは続き走っていると、曲がり角から担任が出て来てぶつかった。そして俺は捕まった。
「なんだよ。俺、今日はまだ何もしてないぞ。」
息を切らしながら言うと肩を掴んでる絢花が
「あんたの弁当作ってきたから届けようとしただけじゃん。」
「そうだったのかよ〜。最初から言えよな。」
弁当を受け取りながら言うと絢花はモジモジしながら言ってくる。
「あとさ、久しぶりに一緒に帰らない?」
「ああ。わかったよ。」
嫌だけどとは言えないよな。殺されちまうしな。社会的にだけど。俺は弁当を持って教室へと帰っていく。教室に着くやいなや1人の女の子が喋りかけてくる。
「あの。今日放課後体育館裏に来てください!」
「わ、わかった。」
絢花との約束があるのに勢いに押されて返事しちまった。まぁいいか絢花には家に帰ってから伝えるか。そのまま6時間まで授業を受けて俺は荷物をまとめて体育館裏へと向かっていく。着くとそこにはさっきの女の子が立っていた。確かこの子は同じクラスの西垣 彩香だったか?絢花に似ててなんか嫌だぜ。それに1000年に1度の美人とかいわれてたっけなあんま気にしたことないから知らないけどな。
「なんで呼んだんだ?もしかしてカツアゲか?」
「わ、私、晃くんのことが好きなの。付き合ってくれない?」
「ごめんなさい。俺には心に決めたヤツがいるから。」
「あ、そ、そうなんだ。わざわざ時間を取ってくれてありがとう。」
そういった彩香は泣きながら走り去っていった。ついでにいおう。俺の大事なヤツとは家で飼っている金魚の雷桜くんだ。めちゃくちゃ愛着が湧いてるせいでこいつ以外のことは考えられないんだ。もったいないことをしたのもわかってはいるが俺はひとつしか守れないのだから仕方ない。
「さっさと帰ってうまい飯でも食うか。」
俺が帰路についてからしばらく歩き人混みがない場所のところで後ろから走る音が聞こえてきた。後ろを振り向いた瞬間、急に胸部が熱くなる。俺がそのまま視線を下ろすとそこにはクラスメイトの男がいた。そして俺の胸にナイフを突き立てていた。俺はそのまま地面に倒れる。この傷的に救急車を呼んでも無理だろう。だがなんでこんなことをこいつはしたんだ。
「───が───ちゃんを───からだ。」
と小さな声でいっている。聞こえなかった俺は血を吐きながら
「なんて グハッ、いってるかわからねぇよ。」
「お前が彩香ちゃんを泣かせたからだ。」
つまりこいつは自分の好きな子を泣かされたから泣かした張本人である俺を刺したわけだ。こんなことをいうべきではないだろうが断らなければ良かったな。俺が心の中で思っていると
「きゃぁぁーー」
という声が響く。そっちに視線を向けると絢花が立っていた。俺を刺したおとこはそれを見た瞬間もう一度ナイフを手に持ち木の後ろに隠れる。俺は絢花との生活が脳裏をよぎる。俺は大声で
「さっさと逃げろ。このバカな幼なじみがグハッ。」
俺は激しく吐血しながら絢花を逃がそうとする。俺の声を聞いたヤツは絢花の方へと向かおうとする。絶対にさせてたまるものか。俺はヤツの足を掴む。掴まれたヤツは地面に転び姿が見える。ヤツの姿を見た絢花は怖くなり俺の方から遠ざかっていく。
「それでいい。」
俺はヤツの上に乗りそのまま殴り続ける。殴られ続けたヤツはナイフを落とす。俺はそのナイフを持ってヤツの脳天に突き立てて殺した。てかなんで俺はここまでしたんだろうか。もしかして俺はあいつのことを好きだったのか…
そうして俺は命を落とした。
俺が目を覚ますと真っ白な空間にいた。どうやら俺は死んでいなかったらしい。すると奥から白い服を着たヤツがこっちの方へと向かってくる。なにかされると思った俺は両手で顔を覆い隠すが時間が経ってもなにもしてこない。手をどけるとそこには土下座をしているさっきの女性がいた。
「ある勇者があっちの世界の神に喧嘩を売ってしまいまずい状況なのです。どうか神を殺してはくれないでしょうか。」
最後が納得いってない俺からしたら願ってもない話だ。もちろん答えはYES一択。
「別にいいけど、俺ただの一般人だぞ。」
「そこは安心安全ですよ。私が能力を授けます。あなたが死んだのは今回は私のせいではないので気分がいいんですよ。」
ってことはこいつ普段は人を殺しまくってるってことじゃねぇか。無能な女神だなこいつ。
「心読めますから無能って思ってるのバレバレですよ。」
ダルいヤツだな。とりあえず能力がもらえるっていってたしなもしかして無敵とかかな?最高にも程がある。どうせならロマンのある技がいいなぁ〜楽しみだ。
「まずあなたに与えるスキルは「勇者」というスキルです。このスキルはまず全属性の魔法を使えるようになり魔力量も普通の人間とは比べものにならないレベルのものです。そして剣技もそこら辺の剣士を40人連続で相手できるレベルのものです。」
おいおいおい。まさかのチート能力かよ。まじ最高だわ。もうこれだけでもいいレベルだぜ。でもまずっていったってことはもうひとつあるってことだよな。期待していいんだよな。
「そしてもうひとつはスキルではありません。」
その言葉を聞いた俺は期待した自分が馬鹿みたいになってきた。恥ずかしい。つまり
「俺は勇者っていうスキルで戦えばいいんだな?」
「最後まで話は聞けクソガキ。」
こいつ本当に女神かよ。言葉遣いが終わってやがる。こいつが女神とかこの世界可哀想だな。
「スキルではなくギフトというものです。これは唯一神に対して効く能力です。そしてその能力は生成スキルです。」
「な、なんだって!?」
つまりスキルや武器などを作り放題というわけだ。実質的コピーと同じようなものだ。神能力すぎる。これは勝ち組だ。
「さっさと送ってくれ。」
「はいはい。」
手を頭の上に持ってきて手をくるりと回す。その瞬間地面が光だし晃の姿は粒子となり消えた。
「たった2つのスキルであいつを倒せますかね。少し心配です。最悪の神」
といい女神は手を合わせるのだった。
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