第21話 姫宮のキス

「それで、オジサンは今休暇中ですか?」

「え、あぁそうだよ。それにしてもオジサンの恋人随分若いですし綺麗ですね」


「あぁそうだろ?それにスタイルもいいんだよ」

オジサンは少し調子に乗ったのか、姫宮の胸の辺りを浴衣の上から揉んでいた。


「せ、先生…恥ずかしいですよ……」


姫宮は少し頬を赤ながらも嫌そうな素振りは見せていない。それどころか寧ろ恋人にされて嬉しそうにしていた。

「……」

「おっと徹君には少し刺激が強かったか、悪いね。でも、僕と彼女が恋人同士だってことは信じて貰えたよね?」


俺は姫宮が男に胸を揉まれている姿を見て、人生で経験のないほどの興奮していた。少し切ない気持ちもあるが、それ以上に姫宮の感情への好奇心で頭が一杯であった。


「そ、そうですね…」

姫宮は胸を揉まれながら俺をチラリと見て一瞬ニヤリと笑った。そして姫宮はオジサンの首に両手を回した。


「先生これくらいしないと伝わりませんよ」

「え?」

オジサンもまさか姫宮からノリノリでやるとは思ってもいなかったのだろう。首に手を回され驚いて固まっていた。


姫宮は自身の薄い唇をオジサンの顔を近づける。


「っ……」


俺は声のない声が出た。そして姫宮を見ても嫌がってるわけではないのだ。彼らはまるで本物の恋人同士のように見えた。


「ちゅっ……先生」

「んっんっ……ちゅっ、ちゅっ」


オジサンの方も最初は驚いていたが慣れた様子で姫宮のキスに応えていた。浴衣の上から彼女の豊満な胸や魅惑的な脚や尻も撫でながらキスをしていた。


そして数十秒経っただろうか、次第に過激になっていく。ただのキスでなく、舌を絡め合う熱くて濃厚なキスだ。


「ちゅっ、んっんっ……ちゅっ、んちゅっ、先生っ」

「美沙……」

「ちゅっ、ちゅっ……」


オジサンも姫宮に夢中で偽名で紹介していた事を完全に忘れていた。

そして姫宮はキスをしながら呆然と立っている俺を見て器用にもウインクをしてオジサンとのキスを止めた。二人の口からは銀色の糸が出来ていた。


「えーと、徹君だよね?これで私と先生が恋人同士だって信じてくれたよね?」

「あ、はい……」


オジサンは俺以上に呆然としていたが、少しすると覚醒したのか姫宮の身体を抱きしめた。


「先生もう我慢できませんか……?」

「あぁ……我慢できないっ。悪いけど、今日はたくさん相手してもらうよ」

「ふふ……温泉は後ですね。沢山甘えていいですからね?」

「み、美沙…」


姫宮はオジサンに抱き着かれながら俺の方へと向き話した・


「では、そういう事で私たちは部屋に戻ります。少し騒がしくなるかもしれないので、2時間ほど部屋には戻らない方がいいかもしれませんよ」

「あ、了解です」


そして姫宮は俺に軽く頭を下げて、オジサンを自室に連れて行った。

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