僕と彼女のア・ポステリオリ

@anseckt

友霊

第1話

どうしようもない事態に遭遇してしまう人間が、一体この世に何人いるだろう。

 どうしようもない悲日常にまるでハグでもされたかのようだ、と僕は考えていた。

 けれど彼女は違う。

 僕の幻想に対して彼女はこう言ったのだ。

『私からしてみれば、オカルトも超常現象も日常そのものなの。つまり私にとってはなんら変わりばえのないセカイってわけ。

 だから私は日常を愛せる』

 僕は最初、意味がわからなかった。

 彼女は多分、はっきりと物を言える人なんだと。自分の考えをしっかりともつ、心の強い人なんだと。

 そのとき僕は、その程度にしか考えていなかった……。

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