第3話: 選ばなかった道

カイは夜のフューチャースノーパークを歩いていた。


ネオンライトが雪のように降り注ぎ、パークは幻想的な輝きを放っている。


「俺は、これでよかったのか……?」


レオとの対話が頭をよぎる。


「何も持たないままで、本当に後悔しないか?」


▶ 夢を持つ者と持たない者


広場では、夏樹と葵がパークの未来について話し合っていた。


「この場所をもっと進化させたいんだ。」


「うん、たくさんの人に夢を見てもらえる場所にしたいよね。」


カイは少し距離を取りながら、二人のやりとりを見つめた。


「夢を持つことは、苦しくても、前に進む力になるのか……。」


▶ カイの選択


彼はポケットの中の小さなスノーグローブを取り出した。


それは、かつて自分が夢を見ていた頃に手にしたものだった。


「……俺は、夢を持たないことを選んだ。でも、それは夢を否定することとは違う。」


カイはスノーグローブを握りしめ、静かに微笑んだ。


「夢を追う奴らを支えるのも、悪くない。」


そう呟きながら、カイはゆっくりと歩き出した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る