第26話
最後の一年は、本当に楽しかった。
友人に恵まれた。
クラスの仲もいい。
好きな子が、いた・・・。
とても楽しかった。
そして、苦しかった。
情けない思いばかりをした、一年だった。
好きな人がいたのに、彼女の一番近くにいたのに、彼女の瞳が自分を映す事は無かった。
何も出来ずに彼女に想われる広輝を羨んだ。
何も出来なかった癖に、里香を傷つけた。
そして、想い一つ、伝える事も出来ない・・・。
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