第3話

智也の金に近い色の抜けた髪色と色黒の肌は年中サーフィンをやっている所為だ。


そのサーフィンのブランドが普通の洋服やアクセをラインナップしている事を知ってから、そこでかなり揃えた。



元々そういうテイストが好きだったし、男の割には身なりには気を使う方だ。





そうした外見が「軽い男だ」と言われる所以だなんて事は自分でもよく分かってる。




女の子と話すのも昔から躊躇いや恥じらいが特に無かった。


人見知りもしない性格だ。




まあ、月並みに女の子は可愛いと思うし下心がある時はある。


そこは、大学生の男としてはごく普通。





けれど外見が災いし、友人達よりよっぽど真面目な智也は周囲からは最も軽い男だと思われている。






「お前さぁ。ギャルっぽい子とばっかり付き合わないで、真面目な清純派とかねらえば?」



「・・・オレが相手にされると思えねんだよ・・・」




そう言えばまた爆笑された。





(人の不幸をホントになんだと思ってるんだ・・・。)







とは言え、派手な女の子を智也自身が好んでる事は否定出来ない。




オシャレな女の子は見ていて可愛いと思う。


気合いが入ってる人が好きだ。





それに、何よりそういう相手なら、振られたって対して傷付かない。









彼女に振られた事はそれなりにショックだった。


海で声をかけられて、飲みに行く様になって、付き合い始めた。


それなりに可愛いと思っていたし、それなりに、好きだった。





けれど、全て“それなり”だ。




だからこうして笑い話にもなる。






“清純派”とか周りが言う女の子は、敷居が高くて気が引ける。



意識して、避けていた。

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