第25話

「まおちゃん。悠真をありがとう」



「まおちゃんって言うの?ねえ。お礼がしたいから、一緒にお夕飯はどう?

ご両親におこられちゃうかな?」



「そうだね。まおちゃん良かったら……」



「あたし!!大丈夫です!!もう帰らなきゃいけないから!!」



「え?」




突然叫んだあたしにビックリして三人があたしを見る。




「暗くなると怒られちゃうから、もう帰ります!!」



「え?まおちゃん?帰るなら送って……」



「すぐ近くだから大丈夫です!

さよなら!悠真くんも!!バイバイ!」




少し不満そうな悠真君は悠哉さんに抱き上げられたままあたしに手を振った。


怪訝そうな声の悠哉さんの顔は見れなくて走り出した。




「まおちゃん!また来てね。待ってるから」




悠哉さんの声が聞こえた。



けどあたしは返事をしなかった。

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