エピローグ

東京の夜景が広がる高層ビルの屋上。ずんだもんは手すりに腰掛け、遥か下に広がる都市の明かりを見下ろしていた。新しい体は以前より軽く、機能も向上していた。肩から背中にかけて青い光のラインが走り、アンドロイドの象徴として輝いている。


「そこにいたのね」


振り返ると、茜が立っていた。市長として公務で忙しいはずなのに、友人のためにこうして時間を作ってくれる。


「茜ちゃん、忙しいのに来てくれたの?」


茜は微笑み、隣に座った。「明日から始まるんでしょう?あなたのキラーコンテンツ・デビュー」


「うん」ずんだは頷いた。「緊張するよ」


「あなたなら大丈夫よ」茜は手を伸ばし、ずんだの手を取った。二人の手が触れ合うと、微かな青い光が漏れた。「父が始めた道を、私は政治で、あなたはキラーコンテンツで広げていくのね」


「私たちの闘いは違うけど、目指すものは同じだね」ずんだは空を見上げた。「アンドロイドと人間が分け隔てなく暮らせる世界」


しばらくの沈黙の後、茜が言った。「実は報告があるの。議会で新しい法案を通したわ。アンドロイド差別禁止条例よ」


「本当に?」ずんだの目が輝いた。


「ええ。まだ始まりに過ぎないけど」茜は決意を込めて続けた。「これからもっと変えていくわ」


「私も戦うよ」ずんだは立ち上がった。体から青い光が溢れ出す。「キラーコンテンツのリングで。みんなに見せるんだ、アンドロイドの力と心を」


夜風が二人の周りを吹き抜けた。東京の夜景の向こうに、わずかに東の空が明るくなり始めていた。


「新しい日が始まるね」茜が言った。


「うん」ずんだは微笑んだ。「私たちの戦いも、これから」


遠くから、朝の光が二人を照らし始めた。アンドロイドと人間、異なる道を行く二人の姿を、同じ光が優しく包み込んでいた。


おわり

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【脚本】ずんだもんのキラーコンテンツ @ma_baker

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