第3話 白状しよう
一時間ほどかけて、第一層で見かけたプラーグたちは、ほとんど狩り尽くした。
といっても、しばらくしたら、瘴気を媒介にして土や岩壁からひょこひょこ
そう考えると、
(予定通り、このままいけば無事に第三層までいけるな。時間にして、往復六時間ってところか)
事前準備をしっかりやっていたおかげで、順調に事が運んでいる。だが油断は禁物だ。たかがいち
ぼくの同期の冒険者たちの中には、もう数年前にレベル2を
(
(たしか、結婚式って昼の十二時からだったよな)
前日のことを思い出したせいだろうか。胸のあたりがむず痒かった。
(式はズィータの
休憩がてらに、近くの岩場に腰を下ろして、からだを休めることにした。そんなに疲れちゃいなかったんだけど、ざわつく気分をとにかく静めたかった。
暇つぶしに、もう何十回も読み込んだ《夜のはじまり》の取説を
(出身はフォレスタ村だったはず。そっちでやるんじゃないのか。まぁ、相手が相手だからかなぁ)
…………
…………
(冒険局第五班のメンバー総出でお祝いか。M・Mも呼ばれているのかな。呼んでおいたほうが楽だと思うぞ。ああいう人っていろんな人の結婚式に出てるから。たぶん。お祝いの言葉なんてすらすら出てくるだろ。たぶんだけど)
…………
…………
(しっかし、SS級冒険者とA級冒険者の結婚か……絵に描いたような夫婦像だな)
…………
…………
(何時間くらいやるんだろう。結婚式って。披露宴も含めると……二時間? もっとかかるのか? 一度も呼ばれたことねーからわかんないや)
…………
…………
(彼女、どんなドレスを着るんだろう)
…………
…………
(きっと、綺麗なんだろうな。当たり前か。いつも綺麗なんだから)
…………
…………
(撮影終わりに『
…………
…………
(
…………
…………
(そもそも、なんで
…………
…………
(ああ。でも、あれか)
…………
…………
(新婦が転ばないように、新郎が隣でエスコートするのか)
…………
…………
(……新郎か……どういう人なんだ……やっぱりイケメンなのかな……)
…………
…………
(……あー、くそ)
ダメだ。
雑念まみれだ。雑念まみれだ。取説の文字が頭に入ってこない。
どんどん思考が沼にハマっていく。
さすがに、我ながらキモすぎる。
(もう、なんなんだよ)
取説を放り投げて、ため息をついた。
こんな気分になるのが嫌で、無理やりにでも理由を作って
……ああ、そうだよ。白状しよう。
正直なところ、素材集めなんて、どーでもいいんだ。
そんなの、別にわざわざギルド休業日にやらなくたっていい。
さすがに周囲から『なにを考えているのか分からない人』扱いされているぼくでも、そこまで狂っちゃいないさ。
今日は、ベル・ラックベルの結婚式だ。
あのベル・ラックベルの結婚式なんだ。
そのことを意識すると、なんだか気持ちの整理がつかなくなって。
居ても立ってもいられなくなって、こうして
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