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サチがまだ泣きじゃくっている
昨日開けたばかりのティッシュが、もう無くなってしまいそう
今日はうちに泊まりたいといって、パジャマと枕を抱えてきたサチ
お風呂からなかなか上がってこなくて
きっと泣きながら髪を洗っていたんだね
少し茶色がかった細くて柔らかいとてもキレイだった長い髪を
バッサリ切ってしまった
「おねがい。もう 泣かないで…」
ドライヤーの風であたしのシャンプーの香りがふわっと広がる
ねえサチ、
いつか笑って話せるときがくるのかな
あたしたち同じ人好きだったねって
いつかあたしたちの本当の恋が実ったら
だからもう泣かないで
わたしまで悲しくなるから
恋なんかアイツのことなんか知らなかったあの頃のように
ねえ笑って。 シャンプー…
シャンプー 秋桜 @channelGINGA
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