第41話:タイムリミット

 直近で映画3回観に行きましたけど、何も面白いことないんですよ。そのまま週末へ入ります、が……14日にお客様用男性トイレが1台、故障で床が一時水浸しになったそうで、Mさんが残業してまで後片付けに追われたそうです。筋肉痛だとか言っていたけども、大量入荷の栄養ドリンク格納で私も筋肉痛になったんだが?


……後片付けのおかげで自宅に帰れなくなったMさんはNさんのところへ泊まったという話を耳にします。まあでも、Nさんがおばあちゃんと一緒に暮らしているなら、普通にしていたとは思うが? Nさんのおばあちゃんの件の詳細は第19話後半部分参照。


(……男に何を求めているんだか)


やれやれ……と思いながら、自分の仕事をする作者です。しかしそんな中の知らせで、週明けより職場内のエアコンの修理のため暖房がつきません!! 真冬になったら出そうとしていた、ユニクロで購入の超極暖のインナーの出番です。


 先月末のセールで皆たくさん買い物したし、そして雨雪で続く悪天候もプラスして売上的にも大変苦しい状況です。


(……さて、だな)


土曜日、Rさんが出勤してから試飲会やるのかなとてっきり思っていたのですが、そんな様子なし。


 仕方ない、明日やるか――と思って翌日、昼ご飯を食べた後に以前と同様、推奨品の乳酸菌飲料のお湯割りを作って持ち場に戻ります。1本でも売上に繋げるべくレジでの試飲を行ったのですが、声かけた方全員飲んでくれた前回(先々週日曜)とは違い今回は断られがち。この調子じゃダメだなと思った私は、通りすがりの従業員1名と会計に来たお客さん1名に手渡しした後諦めて引き上げました。


(別に不味いもの出してる訳じゃないんだけどなぁ)


背景に風邪やインフルが大変流行ってきて、マスクが手放せない状況下があるかもしれないと仕方なく受け止めていたのですが、この日は失敗に終わりました。休憩室の掃除当番が回ってきて、掃除して帰りました。


☆☆☆


 あの人に会えぬまま夏、秋、そして冬が来てしまった――。月曜の休みが明けると外はすっかり雪景色になってしまいました。


(こんなんになるまで待つ必要あったのか)


超極暖のインナーの他に用意していた厚手のインナーを着て、もれなくカイロが当たり、暖房がつかないままの仕事に望みます。シフトの休み希望が締め切られ、問題は大みそか。


「元旦早番だけど大丈夫?」


自分が唯一の独り身だから。

ただのフルタイマーはお気楽に思われるのが嫌だから。


……独身という事実もそうですが、彼の価値観のせいで肩の力がどうしても抜けなかった私は、枠が空いてしまった遅番で出ると事前に名乗り出ていました。が……前回遅番→早番で寝坊したせいもあってか、Mさんのこの言葉に『大丈夫です』と自信を持って言えませんでした。結局はMさんが遅番へ回ることになり、たまにはこうして折れることも必要だと思い知らされました。


(どうせリビングで寝るから、別に遅番でもよかったんだけどな)


もう威張るのはやめろ作者。


……一軒家で2階にある自分の部屋は冬になると冷凍庫になるので寒くて夜は居られません。なので冬の間だけ1階で寝ます。


 帰宅し夕食、入浴を終えた私は彼のいる店舗訪問に向けての準備を進めます。しかし……12月に入ってからバスの時刻表が冬仕様になるので、現段階では仮のスケジュール立てになります。


(……これ、本番前に視察必要か? でも交通費がバカにならねぇな……)


ネットで路線図を見ても全部のバス停が載っている訳じゃないみたいで。店舗の大体の場所は分かるけど、どの辺で降りれば近いのか分からない。土日祝ダイヤであることを考慮しても、夏仕様の時刻表では2時間に1本程度。お昼時までに用を終えることが必須条件になります。


 19日・水曜より超極暖のインナーを着て仕事に望みます。手だけひたすら冷たく使い捨てカイロが手放せなかったのですが、インナーというよりトレーナーを着ているようでそこまで寒さは感じず。しかし翌日も同じ格好をしていて、気温が高めだったくせに店内は激寒。鼻水を垂らしながら発注をやっていました。


……店長曰く、エアコンの修理は月末までかかるそう。室外機もお直しになるので、そこが終わらないと暖房がつかないのです。これまで当然のごとく冷たいお茶を持ち歩いていた私は、うちの薬局エリアで売っているゴボウ茶を職場へ持っていく用として買って帰りました。もちろん、あったかいお茶にします。


――自分の身は自分で守る。は、もういないのだから。


☆☆☆


 彼の転勤の少し前(第20話)に美容院へ行き髪をバッサリ切ってから半年。21日・金曜、バッサリ髪を切り戦闘モードが出来上がっていきます。


〈仕事とはいえって、人様からお金をもらう仕事は大事だよ……。どういう認識なのかは分かんないけど、新店に移るんだから半年は短くても休みなんて取れない、朝から晩まで仕事と思わないと新店なんて行けないよ〉


……5月末の転勤から。かつての彼のこの言葉に込められたというタイムリミットが来たものの、とっくに我が道を進み出しています。


 当初の彼の考え方なら、これでいいと思っているかもしれません。でも、これで本当によかったのか? ここまで何を考えて過ごしてきたのか? 話し合いに及ばないまま連絡途絶というやり方では、疑問が残ります。電車の時間も調べ、大まかですが当日の動きを立て始めています。


……私は物知らずだったのかと自分を責める時もありましたが、職場の方々は彼の言動を批判するだけ。あと必要なものは根性。これに尽きる。


 次回より第2部。半年もの間続いた中途半端な関係に決着がつく時です。

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