第17話:行ってほしくないんです
3月度デート当日の朝。今までのデートの日は仕事の日と同じぐらいの時間に起きていましたが、万が一中止になった場合も考え朝7時頃起き、外出することも両親に言わずのままでした。一応行く準備はしており、あとは着替えと化粧をするだけにしていました。
朝8時半頃、自分の部屋でのんびりしていると彼よりiMessageにてメッセージが届きます。
『大丈夫そうー』
ここからバタバタと支度して朝9時頃、いつもの場所で合流。
「どこ行くー?」
「どんなもんか行ってみたいなーってところがあったんだけど……」
候補としてここ何か月か前に北海道に進出した、ロピアです。というわけで、出発。
「そういや生理来た?」
そうです、この日は生理予定日です。
「いや、まだ。ナプキンは一応持ってきた」
「今までの話聞いた限りだと、割と夜来るよね」
その後は職場の様々な方々のことについて話をしながら……もちろんMさんのことも話題に及びました。Rさんも気にしていたことですが、薬局エリアの営業時間云々よりも、必ず誰か1人居ることで万引きを未然に防ぐためにも、現状朝9時~夜6時営業の中で週2日だけ夜8時まで開けることは不要では――という話も出ましたね。
※私の職場では、フルタイム勤務者は30分の休憩を2回取るのですが、薬局係の場合現状Rさんが休み・出勤前・退勤後になると薬局エリアは不在になり、やられ時になってしまうからです。
車で1時間程かかって、ロピアに到着。同じ建物内にアインズというドラッグストアもありました。オープンからけっこうたっており、比較的空いていました。時々テレビで紹介されていた商材をメインに、見て回る私。もちろん大人気商品の1つでもあるピザもありました。肉屋の社員さんである彼は精肉コーナーをじっくり見ていました。
「うちより種類が多い」
そう言っていました。1周した後……
「(そこの)ドラッグストア寄れば?」
彼に促され、今度は私が職業病を発揮する番です。種類はかなりありましたが、お値段はけっこうしました……。以前Rさんはアインズ勤めで、そういう話をよく聞いていたのを思い出します。30~40分ぐらい滞在し、彼が適当に目的地を探し出発。彼にしか分からなかったのですが、私と彼が居るスーパーの会社の社員として以前働いていた方がロピアにいたんだとか。
移動中、色んな話をしましたがそのうち、私が短大時代の友達とのエピソードを。
「うちの地元は豪雪地帯ということもあって、雪が降っても傘を差さない。教えられたわけじゃなく、物心ついた頃からそうやってきた。短大の頃〇〇【市名】まで通ってたんだけど入って最初の冬、〇〇の人たち皆雪の中傘差しててびっくりした。一緒に通ってた友達に『違うよ、傘差すんだよ』って言われたよ」
友達とのこのエピソードは、毎冬といってもいいぐらい誰かに明かしています。それだけ、同じ北海道でもこんなにも違うんだと痛感させられたのです。すると彼は北海道に来て間もない頃の話をします。
「雪降ってて傘差そうとしたら、『雪の時に傘差さないよ』って、昔いたとこの従業員に言われた。そうなんだって思った。逆に俺のとこは雨風強い時に傘差さないからな」
そして彼は次の配属先が決まった際、『あそこは何もないよ』と言われたそう。北海道というでかい土地のことを当時全然知らなかった彼は『そうなんだー』と鵜吞みにし、実際行ったら騙された……って、当時のことを笑い話にしながら明かしてくれました。気がつくとどこか見慣れた景色が……。
何や、地元以外の同じホテルに3度も行くことになる羽目になりそう……どこかで昼食にしたいところ、通りかかりのラーメン屋さんの駐車場は満車。仕方なくホテル近くのローソンで昼食とお菓子を買い、ホテルに行ったら満室……ついてなさすぎ問題。
どうしようもなく、私の地元に戻るしかありません。そこのホテル行きです。昼食を食べ、行為に走る……。
「はづきは、俺のもの」
そう彼は言い、いつものように飛び込んできます。生理予定日であることも忘れてはいませんが、『まだ来てないからいけるべ』と安易な考えの私を欲しがる彼は当然のように、挿れてきましたね。しかし行為中、じわじわと頭痛が……。彼が手で私の膣をいじくっていると。
「……あ、血がついた」
血がついてしまった……ってことは、こんな時に生理が来たということ。もちろん行為は中止です。お互い接触したところを洗ったのですが私、本格的に体調が悪化。持ってきたナプキンをつけ、痛み止めを飲んだ私は少しの時間、彼の腕にしがみついていました。
ベッドで横になり落ち着いた頃……私の本音がポロリ。
「……嫌じゃ。離れ離れになるのが……嫌じゃ……」
仕事だから仕方ないとはしても、本当は行ってほしくない……。彼は私のこの言葉を発する度に抱きしめてきました。……今までの男には1度も向けなかった、こういう感情。あんまり会えなくなったらどうなるんだろう……と、ただただ不安でいっぱいでした。
3時間ぐらいホテルに滞在し、いつもの場所で解散。
「……出かけたい時に出かけられていいね」
帰宅するなり、この母親の言葉にイラっとしたなぁ……。でも、生理予定日だけど『まだ来てないし大丈夫だろう』という考えはいけなかったなと反省しています。自分の身体を大事にしなくては。
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