第2話[変わりつつある僕の日々]
僕は好きな季節は無い。何故かって?
僕は花粉症だし寒いのも暑いのも嫌いだからだ。
そして僕にとって最悪な夏休みが始まる。
基本夏休みは家にいるだけだ。
友達と遊びに行くとかそういうのは無かった。
そう、今年の夏休みも変わらなかった。
そしてあっという間に夏休みが終わり登校日になった。
今日から秋だなと思いながら自転車をこぐ。
学校に着き、僕は席に着く前に彼女を見た。
春田希海だ。
何故彼女を見たかは分からない、見ると彼女は伏せていた。
多分寝ているのだろうと思い荷物を自分の席に置いた。
少し気になり彼女の席に近づいたがやはり寝ていた。
なので僕は自分の席に戻った。
いつもと変わらないと思いながら授業を受け、
あっという間に午後の掃除が終わった。
僕は階段の掃除だった。
クラスに戻ると春田希海が窓から外を見ていた。
僕は[何してるの?]と言うと彼女は、
はいていたシューズを手に取り[これって投げたら何処まで飛ぶかな?]と言った。
予想外の言葉に僕は笑った。
[そんなの投げても飛ばないでしょ、それにここ3階だから下の階の人たちがビックリするんじゃない]
[あと投げるなら消しゴムとか小さい方が飛ぶよ]
と僕は言った。
彼女は[消しゴムとか投げてもどこいったか分からなくない?]と言ってシューズをはく。
[それもそっか]と僕は言って外を見た。
外はいつも見ているのとは違い鮮やかで
温かくてとても綺麗だった。
この人といるとなんか楽しいと思うようになった。
時間があっという間に過ぎていく。
ホームルームが早く終わり、時間がまだあったので彼女に話かけに行く。
そして色々と話してチャイムがなった。
[また明日ね]と言って帰る。
とは言っても春田希海は吹奏楽部に入っている。
僕はと言うと帰宅部だ。
実際入りたい部活がなく入っていないのだ。
次の日、いつも通り授業を受け掃除後の
休憩時間、僕は彼女と話す。
彼女から話しかけてくることはなく、僕から話しかけにいく。
何故彼女から話しかけてこないのかは謎だが話せるだけで嬉しいので別にいい。
ホームルームが終わりまた今日も彼女は
[また明日!]と言う。
だけど今日はハイタッチをした。
多分僕が手を出して[また明日ね]と言ったのでしたのだろう。
教室を出ようとすると月嶋秋奈が話しかけてきた。
[最近希ちゃんと仲いいけど何かあったの?]と聞いてきた。
希ちゃんとは春田希海のあだ名で彼女の友達からはそう呼ばれている。
[え、別に話してるだけだよ]と僕は言って帰った。
赤くなりかけている青い空を見てぼっちだった僕の変わりつつある日々を楽しいと思ったのだった。
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