第3話 多分、最強
ベッドに倒れ込んだのはいいが、これからどうすればいいのかわからない。多分部屋から出ると何かイベントが進むのだろうが…
「これもうわかんねぇな」
思わずロールプレイを忘れて呟いた。
このまま寝ていても楽しくない。
魔法やモンスター、その他もろもろがある世界なのだから殺らね…やらねば損、と言うかやらないなら何をしに来たんだというものだろう。
善は急げ、思い立ったが吉日。
早速剣と杖を取り、装備し、部屋から出ることにした。
扉を開けた先は廊下だった。全体的に白く纏まっており、カーペットから扉から燭台まで、何から何まで白だった。
廊下を適当に進んでいると、広間…というか、
The·教会という内装の所に出た。
どうやらここは教会で信仰する対象は女神のようだ。
〈恩恵を得る〉コマンドも利用出来るらしい。
ふむ…〈恩恵を得る〉?
「〈恩恵を得る〉っと」
特に何も考えもせずに実行する。
すると、頭の中に声が響いてきた。
『あなたに
「こいつ…頭の中に直接…!?」
『さぁ、手を伸ばして…』
とりあえず言われた通りにする。
すると、少し前に微かな光が浮かび上がってくる。
『光を摑んでください…』
グッと光を空間ごと掴む。
すると、掴んだ拳から眩い光が溢れだす。
その光は太陽を直接見た時と同じ眩しさで…
またもや視界が真っ白に…はならなかった。
その代わりに、
『〈
『称号:死神の花嫁 を取得しました』
と、さっきの声とは、また違う声が聞こえた。
例えるならさっきの声はゼ◯ダで、今の声はゆっ◯りボイス、みたいな感じだった。
「死神の寵愛…!?明らかに
ようやくロールプレイを思い出したようだが興奮しすぎて口調が可笑しい。
「ひっ、ひとまず性能の確認を…!」
〈
·全ステータスに+10%の補正
·全系統のモンスターに810%のクリティカル倍率
·アンデッド系モンスターに狙われなくなる
·明確な意思を持った攻撃を3%の確率ですり抜ける
·アンデッド系以外の全モンスターから過剰なヘイトを向けられるようになる
·特殊魔術:『死神』シリーズを使用可能
※代償
·使用可能武器制限:大鎌
·罠に確定でかかる
·フードを自ら取れない(もし取れても3分で何らかの力で勝手に元に戻る)
·近寄り難いオーラを纏うようになる
·ドロップ率が−11.4514%
「…?」
ちょっと何を言ってるか分からなかった。
全ステータスに補正?クリティカル倍率810%?
特殊魔術?
神だ。夢一直線。
だが、そのあとだ。そのあとが問題なのだ。フードを自ら取れないだけ意味が分からない。
「せっかく完璧な美少女になったって言うのになんなんですのこの仕打ちわぁ!?」
ギフトを授かった時から何故かフードを被っていたが特に気にしていなかった。精々なにコレ、邪魔だなぁ程度だったのに…ッ
「自ら取れないってクソ仕様ですわーっ!!!」
誰もいない教会に声が響く。
冷静になる。
そしてふと気になる。
「お嬢様プレイやめようかな…。フード被った怪しい雰囲気の大鎌持ったすごい強い女の子がお嬢様言葉使ってたら合わねぇもん」
だが名案が浮かぶ。
「そうだ!お嬢様系無表情死神ロリになろう!ロリがお嬢様言葉で、しかも大鎌を武器にしてたら絶対面白いじゃん!なんたらなのです、とかなんたらですの?とか絶対可愛い!」
いかにもラノベ脳みたいな考えである。
「よしよし、これで方針は決まったな」
とてもポジティブな考えで教会の外を目指す。
外はどんな景色が待っているだろうか。
脳天気な考えのまま進んでいった。
まだ本当はやるべきことを教会に残したまま…
あとがき
ご無沙汰してます、悠稀です。
場面や時が大きく変わる時、
________(アンダーバー)を使用しておりましたが、別の媒体を使用したところ変に足りない、という事態になっておりましたので今後は、◇を使わせていただきます。
それと謎にルビを振れないので変だったりします…
お読み下さりありがとうございます!
今後ともよろしくお願いします!
✧◝(⁰▿⁰)◜✧
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