元義母へ制裁
僕は、封をしていない封筒を持って、愛ちゃんの元義実家の前に立っていた。
そして、何のためらいもなくインターホンを押した。
時刻は午後13時。
ちょうど昼ごはんを食べ終わって、ゆっくりしているだろう時間を狙った。
夜だと出戻りしたマザコンと遭遇することになるから、昼の方が都合がいい。
マザコン…愛ちゃんの元旦那には、違う方法で制裁したいからね。
カメラ付きインターホンから、元義母であろう声が聞こえた。
「どなたですか?」
「あっ突然すみません!私、ここの近くを通っていたら知らない男性にこの封筒をこの家に届けるようにって言われて渡されて…」
「封筒?なんですか?勧誘でしたらお断りします。」
「えっと宛名が蓮沼美智子様って書かれていまして…なんだか疑われていらっしゃるので、ちょっと中身を勝手に出しますね」
「はい!?何を…」
「写真ですね?これ、見覚えありますか?」
「ひぃっ!!」
インターホンがカメラ付でよかった。
可愛い息子の不貞の証拠であるカーセックスの写真をドアップにして見せられたのだから。
「あっっ」
元義母の叫び声に、こっちまで驚いて誤って無数の写真をその場にばら撒くという演技を披露してやった。
このために、封筒に封をしなかったからね。
ブチっとインターホンを切る音がして、すぐに元義母らしき女性が飛び出してきた。
僕は口元に力を入れて、笑いそうになるのをこらえた。
「あ、あの写真は全部封筒にしまいましたよ」
僕は持っていた封筒を両手を伸ばして蓮沼美智子へ渡そうとした。
蓮沼美智子はひったくるように取り上げると顔を真っ赤にして僕を睨みつけた。
「どうして勝手に中身を出すんですか…!!しかもばら撒いたりして!よそ様に見られたらどうするんですか!」
「すみません」
なんて自己中な人なんだろう。
親切に届けてやったというのに、僕に八つ当たりするなんて。
思った通り世間体を気にする人だから、写真が近所の人にバレてしまうことを危惧しているようだなあ。
ああ…愉快…。
もっと怒らせてやりたい。
「先ほどの写真は、一体どなただったんでしょ…」
「あなたには関係ありません!!」
蓮沼美智子は大きい声を出してしまったことで、近所に聞かれることを恐れて小声に変えてきた。
「とっとにかく、先ほど見たものは他言無用でお願いします」
面白い人だなあ。
僕があなたの願いを聞くとでも?
「えっ?見たものって何ですか?車でSEXしている男女の写真のことを言っているんですか!?」
わざと大きな声で聞いてやった。
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